「ムーブ・トゥ・ヘブン」ってどんなドラマ?
遺品整理士をが整理した遺品を通して、亡くなった人の人生や想いを辿るお話。
Netflixの宣伝動画コピー 「Every death has a story to tell」がこの物語を最も完結に言い表してるかな。
なるほど、期待できるね☆
まずは第一話を見て欲しい!
なんなら、第一話が一番雰囲気があった。
一話完結系スタイルだけど、主人公のグルとサングの関係の変化とか、物語の連続性ももちろん楽しめる!
「ムーブ・トゥ・ヘブンー私は遺品整理士です」の概要・予告編・登場人物(キャスト)
作品概要
タイトル | ムーブ・トゥ・ヘブン |
監督 | キム・ソンホ |
脚本 | ユン・ジリョン |
キャスト | タン・ジュンサン イ・ジェフン ホン・スンヒ 他 |
製作年・国 | 2021・韓国 |
エピソード | 10エピソード |
配信時間 | 1エピソード平均:約51分 |
ドラマタイプ | 感動、ヒューマン、成長 |
おすすめランク | 🔹おすすめ |
「ムーブ・トゥ・ヘブンー私は遺品整理士です」は、アスペルガー症候群のハン・グルと、刑務所から出所したての叔父チョ・サングが、遺品整理の仕事を通して絆を深めていく過程を描くドラマ。
同時に、遺品整理の仕事を通じ故人の想いを辿る物語でもあります。
そういう意味で「死」そして「生きること」について考えさせられる作品です。
登場人物 (キャスト)
登場人物の紹介
ハン・グル(タン・ジュンサン)
アスペルガー症候群の青年。父と二人で遺品整理士として働くが、ある日突然父が倒れ逝去。並外れた記憶力とアスペルガー症候群ならではの「こだわり」が彼の長所である一方、時にそれは社会生活を送る上での摩擦となる。真っ直ぐで忖度をしないがゆえの強さと脆さを併せ持つ。
チョ・サング(イ・ジェフン)
ハン・グルの叔父。刑期を終えて出所後、亡くなった兄(グルの父)の代わりに会ったこともない甥グルの後見人に指名され、グルと共に遺品整理士として働くことになる。やさぐれたおじさん。元闇ボクサー。複雑な生い立ちから心に傷を負っている。
ユン・ナム(ホン・スンヒ)
ハン・グルの幼馴染で彼の理解者。グルの保護者のように彼の世話をやく。
「ムーブ・トゥ・ヘブンー私は遺品整理士です」ココが見どころ
見どころポイント
- 全く共通点のないグルとサングが関係を築いていく過程
- 故人の想いを伝える役目を担う「遺品整理士」というの仕事の奥深さ
- タン・ジュンサン演じるハン・グルのロボット的な話し方がクセになる
- グルの叔父、サングを演じたイ・ジェフンとタン・ジュンサンのコンビが秀逸
- 一話、一話が丁寧に作られている&ドラマに登場する「故人」の人生や想いに触れてちょいちょい涙が。。
- 韓国ドラマにしては尺が短く手軽に鑑賞できる
アスペルガー症候群のグルと刑務所帰りの叔父サング。
面識もない上に、生きてきた世界が全く違う相容れないこの二人が、手探りながらも関係を築いていく。
このドラマでは、遺品整理士という職業に対する偏見も描かれているが、グルは世間の雑音に惑わされることなく職務を全うし、サングがそれを支える。
そして、グルとサングが整理した「遺品」から汲み取られる故人の人生や想いが涙を誘う。
ハン・グルを演じるのは、「愛の不時着」では第5中隊隊員ウンドン、「ラケット少年団」では主役へガンを演じたタン・ジュンサン。
ここでは全くタイプの違うタイプの役、ハン・グルを見事に演じていて、「あのウンドンが…」「あのへガンが?」と感慨深い。
特にロボット調の喋り方は、聞いてるうちクセになる類のやつ。
また、もう一人の主役イ・ジェフンは、韓国ドラマ「シグナル」で孤高のプロファイラーを演じていたが、ここではやさぐれ叔父さんになりきっており、その演技の幅には唸るばかり。
一話完結型の物語展開ながらも、グルとサングの抱える事情が明らかなるにつれ、彼らの「今後」が気になる。
続編があるに違いない(と思っている)。
Netflixで配信されています
「ムーブ・トゥ・ヘブンー私は遺品整理士です」考察
ハン・グルを好きにならずにいられない(ネタバレなし)
ハン・グルの突き抜け方は見ていて気持ちがいい。
予定外のことが起きるとパニックを起こす彼だけど、決め事の中では素晴らしいパフォーマンスを発揮する。
一方で、やさぐれ叔父さんサングは、決められたことをきちんとこなすのが苦手なタイプ(にみえる)。
正反対の二人が力を合わせて何かを成し遂げるというパターンは巷でよくみられるけれど、このドラマは「ありがち」な感じがしない。
その理由はいくつかある。
たとえば、伝えたいメッセージが複合的でそれがきちんと描かれていること。世相を反映していること。そして、「主人公が世間のマイノリティである」という設定を予定調和で描いていないことなど。
個人的には第一話がとても好きで、このドラマが描こうとしているメッセージや雰囲気がとてもよく伝わるエピソードだと思っている。
さて、このドラマは「遺品整理士」という世間にはあまり知られていない裏方の仕事にフォーカスし、そこから見える世界を描いている。
個人的には、グルの個性を生かした仕事ぶり(空気を読まない彼の行動)が小気味よく感じる。
理解・納得した事柄に対してブレない彼は、父が言った言葉「遺品を見ると故人の話が聞こえてくる」という意味を体感的に理解しているのだ。
このドラマを見ていると、人がやりたがらない遺品整理士の仕事を真摯にやり遂げるグルがとても好きになる。
はじめはグルに呆れていたサングもその一人だと思う。やがて、グルはサングにとって大切なバディとなっていく。
一視聴者として、サングと同様グルを支える気持ちで鑑賞した「ムーブ・トゥ・ヘブン」。
心ざわつく場面もありつつ、じんわりと涙腺が緩む。
不思議な後味があるドラマだ。
鑑賞後に読んでほしい「ムーブ・トゥ・ヘブン」感想
noteに「ムーブ・トゥ・ヘブン」の感想を書いています。
こちらの記事はネタバレを含みますのでご注意ください
遺品整理士グルとサングが、故人の最後の言葉を拾い、届けるべき人に届けるという忠実な仕事ぶりに心惹かれます。
じんわりとくる良き作品です。是非、ご覧くださいませ。
オススメ読本
「愛の不時着 完全版」(上・下)
「愛の不時着」はハン・グルを演じたタン・ジュンサンが出演したドラマ。
タン・ジュンサンはこのドラマで北朝鮮初級兵士 ”ウンドン” を演じています。
(あの第五中隊末っ子のウンドンが、ドラマで主役を演じる日がくるなんて、誠に感慨深い。。)
ご紹介する「愛の不時着 完全版」は、オリジナル脚本の翻訳本です。
リ・ジョンヒョクとユン・セリのロマンスはもちろん、第五中隊の活躍を楽しめるオススメ本です。
Netflixの字幕との違いを発見したり、または、テキスト的利用すれば韓国語の学習にも使えます。
*ちなみに、韓国ドラマの脚本の日本語版は結構レアです!日本語で脚本を読めるのもドラマ大ヒットのおかげですね。