『ユミの細胞たち』がAmazon Prime Video で配信開始!
作品紹介、見どころ、そして考察を綴っていきます。
この記事の内容
- 『ユミの細胞たち』の作品紹介
- 『ユミの細胞たち』の考察
『ユミの細胞たち』の概要・あらすじ・予告編・登場人物(キャスト)・見どころ
作品概要
タイトル | ユミの細胞たち |
監督 | イ・ヨンサプ |
脚本 | ソン・ジェジョン |
キャスト | キム・ゴウン アン・ボヒョン 他 |
製作年・国 | 2021年・韓国 |
エピソード | 14エピソード |
配信時間 | 1エピソード:約64分 |
ドラマタイプ | ロマンティックコメディ(実写+3Dアニメ) |
おすすめランク | 💠超おすすめ |
あらすじ
恋人に浮気された傷を引きずり、長い間恋愛から遠ざかっていたキム・ユミは、同僚の先輩ク・ウンを紹介される。
ユミを愛するユミの脳内細胞たちは、この新しい出会いに色めき立つが・・・。
登場人物(キャスト)
主な登場人物
キム・ユミ(キム・ゴウン)
「大韓ククス」の社員。会計チーム所属。辛い恋の経験から恋愛からはすっかりご無沙汰。
ク・ウン(アン・ボヒョン)
仲間とゲーム開発の会社を経営する起業家。飾らない実直な性格。
『ユミの細胞たち』ココが見どころ
見どころポイント
- 実写とアニメの素晴らしき融合
- ユミを愛する「ユミの細胞たち」の個性が秀逸&その可愛さに癒される
- キム・ゴウン演じる、恋するユミの感情の揺れに共感しまくり
- アン・ボヒョン演じる、飾らない男ウンの魅力にどっぷりハマる
人気WEB漫画が原作のドラマ『ユミの細胞たち』は、主人公のキム・ユミの日常とユミとク・ウンとの恋愛を描いたロマンティックコメディ。
実写+3Dアニメ作品で、最強のハイブリットエンターテイメントに仕上がっている。
また、アニメで表現されるユミとウンの脳内細胞たちを通し、「人間とは」を観察できる一風変わった作品でもある。
このドラマの一番の見どころはアニメで表現される細胞たち。これが可愛すぎるのだ。
理性細胞、感情細胞、愛細胞、不安細胞、その他たくさんのユミを愛する細胞たちが、ユミの幸せだけを願って奮闘する姿に癒されること間違いなし。
そして、細胞たちに負けず劣らず可愛いのが、キム・ゴウン演じるユミ。
恋をした誰もが経験する喜びや悲しみ、そして切なさが余すことなく表現されていて、共感せずにはいられない。
加えて、ユミと出会うウンを演じるアン・ボヒョンの魅力にどっぷりハマる。
アン・ボヒョンといえば『梨泰院クラス』での悪役の印象が強烈だが、クズ男グンウォンと同一人物とは思えぬ完全別人っぷりに驚く(さすが俳優!)。
『マイネーム』での熱血刑事役もよかったけど、個人的には『ユミの細胞たち』でみせる男前な姿が一番ステキだと思っている。
とにかく、カッコよくて優しい。そして実直。それがク・ウン。
つまらないギャグに寒さを感じることもあれど、恋人に安定感と幸せを提供できる良き男なのだ。
兎にも角にも、ユミとウン、そして彼らの細胞たちが真剣に&懸命に生きる姿が愛おしい。
心がホッコリ温まること間違いなしの作品です。
是非、観て欲しい〜❣️
2022年トップ3に入る作品になりそう!
Amazon Prime Videoで配信されています。
『ユミの細胞たち』感想&考察(ネタバレあり)
ここからはネタバレを含みます。『ユミの細胞たち』を視聴後にご覧ください。
「細胞たち」が表現する人間のリアル
このドラマにおける細胞の役割は極めて重要。
タイトルになるくらいだから当然といえば当然だが、彼らはただのマスコットではなく、人間そのものを表す存在としてドラマを牽引する。
たとえば、ユミの最強プライム細胞である、愛細胞。
愛細胞はユミという人間の核であり、他の細胞たちにパワーを与える重要な役割を担っている。
しかし、元恋人の浮気で終わった恋に深く傷つき、3年間、昏睡状態に陥っていた。
そんな困難の時期、ユミを支えてきた最大の功労者は理性細胞。
激しく揺れる感情細胞をなだめながら、理性細胞がキチンと仕事をしたからこそ、ユミは徐々に日常を取り戻していった。
さて、その後ウンとの恋に目覚めるユミだが、過去の傷がトラウマとなり恋愛に躊躇する。
(それは脳内村における「ヒステリウスの妨害」という形で表現される)
それでも、愛細胞が再び活力を取りせたのは、ウンの愛細胞がユミの心に入り込んできたから。
愛細胞を助けるのが他者の愛細胞というのは、人が人によって癒され、助けられるということの表現として深く納得。
さて、無事にウンと付き合い始めるユミだが、さまざまな困難や葛藤に直面する。
その度に感情細胞は不安定になり、時には暴走。取り返しのつかないところまで行ってしまう。
感情細胞はいわば本能。暴走しだしたら止まらないのだ。
そして、それを必死で止めるのが理性細胞。
司令塔でもある理性細胞がいるからこそ、脳内はバランスを保っている。
そういう意味で、理性があってこその人間なのだとしみじみと。
ここで、勝手に細胞たちの分類をしてみる。
本能 | 腹ペコ細胞・おやすみ細胞・感情細胞・愛細胞・下心細胞・直感細胞など |
それ以外 | 理性細胞・ファッション細胞・洗顔細胞・名探偵細胞・作家細胞・家事細胞・ヒステリウス・不安細胞・けち細胞など |
本能の代表格は、腹ペコ細胞。
村の中でも一番サイズの大きい細胞だ。
欲望のままに行動するが、それは生きるために必要な行動であり、何よりも優先される。
それに、腹ペコ細胞の愛すべき無邪気さには誰も敵わない。
また、欲望という意味では下心細胞も本能に分類される。
常にエロいことを考えている下心細胞が顔を出すのは、人生における良きスパイスでもある。
一方、本能以外の細胞たちは多彩だ。
理性細胞に代表される合理的な細胞もあれば、ヒステリウスのようにちょっと困った細胞もいる。
いずれにしても、人間的行動を起こさせるのは本能以外の細胞の仕事で、彼らは生物の原動力である本能細胞と共存している。
ちなみに、ヒステリウスの凶暴性は「ユミが再び恋で傷つくのを避けるため」であり、彼なりにユミを愛するゆえの行動なのだ。こんな風に、お互いの利害が対立する細胞が一人の人間の中に内包されているのは、ある意味リアル。
まさに、良いところと悪いところが共存しているのが人間であり、それを「細胞村」という形で表現しているところがツボなのだ。
ところで、このドラマにはもうひとつの楽しみ方がある。
それは「自分に当てはめて考える」という内省だ。
具体的には、「私のプライム脳細胞は何?」「理性細胞と感情細胞の力関係は?」など、自分の細胞たちについて考える。
そしてそれが、登場人物たちへの共感に一役買うという好循環。
ちなみに私の場合、ユミと同様に、常に理性細胞と感情細胞が戦っている。
でも、歳を経るにつれ感情細胞は暴れなくなってきたような。
年齢と共に感情が安定してくる傾向っていうのは、確かにある。
それに、人間は歳を取るにつれて、本来自分が持っている性質がより強くなっていくらしい。
たとえば、引っ込み思案だった人が社会性を身につけるため、努力の末、社交的になったとしても、年齢を重ねるにつれてそもそもの性格に戻っていくみたいな。
だとすると、ユミのプライム細胞である愛細胞が最後には彼女を満たすことになるのかな。
さて、ユミの細胞のみならず、ウンの脳内細胞たちもとってもユニークで興味深い。
ウンの場合、理性細胞が主導権を握っていて、最強司令塔として君臨している。
アルゴリズムに従って行動を決める論理的な思考の世界では、理性細胞ならではの合理性が優位。
ユミの「細胞村」と全く異なるのが面白い。
それはすなわち、男と女の違いであり、同時に人は皆それぞれに ”ユニーク” な存在であることを示している。
そんな当たり前の事実も、この物語が伝えようとしているテーマのひとつなのだと感じる。
ユミの恋に一喜一憂。シーズン2が待ちきれない・・・
シーズン1の山場のひとつに、ウンの同僚セイとユミの対決がある。
嫌な女として登場するセイは、人をコントロールする典型的な有害タイプの人間だ。
おまけに美人で頭が良く、敵としては手強い相手。思わせぶりだったり、人のものを欲しがるところもユミやユミの細胞たちをイラつかせる。
でもひとつだけ気になることがある。
セイの脳内村には細胞たちがおらず(あえて登場しないだけかもだけど)、荒涼とした村に掲示板だけが存在する。
しかも、ウンの細胞村ではウィルスとして登場する悪女っぷり。
もしかすると、彼女には愛細胞がいないのだろうか?それとも休眠中とか?
怖いもの見たさで、セイの細胞たちも見てみたいと思うのであった。
話をセイとユミの対決に戻す。
なんと言っても、セイの言動に悩まされるユミが、セイを成敗するシーンは本当にスカッとした。
ハラハラ&モヤモヤが一瞬にして消え去り、スッキリすると同時に心から「ホッ」。
そして、その行動の原動力になったのが、ユミの中の優先順位の変動。
自分よりもウンを優先していたユミが、自分を第一に考えたことで形成を逆転できた。
この描写、すごく深いと思う。
恋愛至上主義になりがちなのは、愛細胞が強めの女性に多いと推測するけど、それは時に不幸をもたらす。
恋愛は幸せな時ばかりではなく、別れも当然ありえるわけで、そんな不安定な関係性においては、決定権を持つこと(それは別れのカードとして表現される)、そして自分を失わずにいることはとても重要。
自分の意思や想いを閉じ込めること、あるいは愛する気持ちや幸せな時間に執着することは、いつか必ず自分の首を絞めることになる。
でも、ユミは最後の最後で自分を優先することができた。
ユミの毅然とした態度は、セイとの関係を曖昧にしてきたウンの心を動かしただけでなく、同時に視聴者の心を掴んだ瞬間でもあった。
それにしても、このドラマは本当に共感ポイントが多い。
それは、ユミの心の動きを細胞たちと共に辿ることで、自分の過去の恋を思い出すからだと思う。
幸せな時間、ケンカをした時の悲しみ、そして、少しづつ変化する関係を受け入れる寂しさなどなど。
すべてが手にとるように理解できると同時に、とても愛おしいのだ。
なのにだ。
「ウンと別れる?」
この作品の明るいトーンから、間違いなくハッピーエンドだと信じて疑わなかった私のショックたるや・・・。
彼らの別れを自分のことのように受け止め、かなりダメージを受けた私。
その結果、
「ウンは『今は仕事を優先したい』ってこと?」
「別れる決心がついていないユミの気持ちはどうなるの?」
「もう、こんな終わり方なんて!どーゆーことよ!」
と、私の中の感情細胞が大騒ぎするハメに。
ラストで「シーズン2で会いましょう」のテロップがでなければ、気持ちの持って行き場がなかったと思う。
ということで、シーズン2 配信を心よりお待ち申し上げます。。
『ユミの細胞たち』シーズン2が、2022年9月14日よりAmazon Primeで配信開始されました!
*シーズン2について、noteに感想書いています。ネタバレなので視聴後にご覧ください。
*このページに記載されている動画配信サービスに関する情報は、2022年10月現在のものです。最新の情報は各社公式ページにてご確認ください。